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【レビュー】Tequeolo Caliqueolo『S.O.S』

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Tequeolo Caliqueolo『S.O.S』

Tequeolo Caliqueolo
S.O.S
PRIVATE RECORDS, 2015年
BUY: Amazon CD, タワーレコード

「このバンド名、何て読むの?」彼らとの出会いの多くは、ここから始まるのではないだろうか。しかし、リスナーの頭上に浮かんだ“?マーク”は、彼らの音楽を聴けば、胸躍る“!マーク”へと変わっていくのだ。

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【レビュー】ヤバイTシャツ屋さん「そこまでヤバくない」

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ヤバイTシャツ屋さん「そこまでヤバくない」

ヤバイTシャツ屋さん
そこまでヤバくない
FUZZ MUSIC RECORDS, 2015年
BUY: Amazon CD, 三国ヶ丘FUZZ店頭, ライヴ会場物販

キタでもミナミでもない、大阪エリアの南に位置する街、堺が最近騒がしい。

その中心にあるのは、三国ヶ丘FUZZというライヴハウスだ。快進撃が止まらないKANA-BOONのホームであり、南大阪エリアの数少ないライヴハウスということで、この地域の登竜門的な役割を担い、多くの若手が集うことで横の繋がりも生まれ、シーンの形成に一役かっているのだろう。その三国ヶ丘FUZZから新たな刺客が現れた。その名も、ヤバイTシャツ屋さん、通称ヤバTだ。メンバーのこやま(Vo, G)は「寿司くん」名義で、岡崎体育やみるきーうぇい、ハウリングアンプリファーといった同世代アーティストのPVを手掛けており、この寿司くんを通したバンドの繋がりが堺発信のシーンを更に面白くしていキッカケになる……日もそう遠くないだろう。そして、その渦中ど真ん中のヤバTが、2015年4月に待望の初音源『そこまでヤバくない』をリリース。タイトルに反して、この作品は憎たらしいほどかっこよくて、十分ヤバイ作品だ。

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【インタビュー】踊る!ディスコ室町『洛中にてファンク』

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踊る!ディスコ室町

踊る!ディスコ室町

京都が誇る最高にファンキーでグルーヴィな6人、踊る!ディスコ室町。2015年3月18日にバンド史上初の全国流通版『洛中にてファンク』をリリース。前作から2年という歳月を経て満を持しての発売となるが、この期間バンドはメンバーもほぼ総入れ替えとなり生まれ変わっていた。新たなメンバーで紡ぎだされる室町ファンクとは? 最新作の聴きどころとは? 踊る!ディスコ室町というバンドにぐっと迫るべく、2015年3月中旬に彼らの地元である京都にてインタビューを敢行!(テキスト・構成:佐藤 ワカナ

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【レビュー】DABIDE’s fire『おはよう、チェッコリさん。』

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DABIDE's fire『おはよう、チェッコリさん。』

DABIDE’s fire
おはよう、チェッコリさん。
YASAI RECORDS, 2015年
BUY: DABIDE’s fire CD

気の抜けるようなタイトルだがその内容は至って真面目。バンド史上初の流通盤『おはよう、チェッコリさん。』は「DABIDE’s fireとは?」という問に対して、現時点で考えうる答えを全て収録した、そんな1枚だ。

彼らが現メンバーでの活動を開始したのは2013年。大阪を拠点とし、年に一度のペースで自主企画を開催。そこにはthe unknown forecastやAge Factoryといった同世代の盟友バンドが名を連ねる。コンスタントな活動の一方で、大型サーキットフェス〈見放題〉へ2年連続で出演したり、関西を代表するライヴ&DJイベント〈onion night!〉で彼らの曲が流れたりと、常に関西インディー・ロック・シーンの最前線に彼らの名が見えてくる。

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【レビュー】DENIMS『NEWTOWN』

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DENIMS『NEWTOWN』

DENIMS
NEWTOWN
自主制作, 2014年
BUY: FLAKE RECORDS, ライヴハウスほか

大阪が誇る最高のパーティーバンド、それがDENIMSだ。2012年の終わり頃、元AWAYOKUBAのメンバー3人に岡本悠亮(G, Key)が加わり、大阪は堺で結成。ゆるりとした雰囲気から繰り出されるDENIMSサウンドは、結成から今までライヴに軸足を置いてきたからこそ、彼らの音楽はどんな状況も一瞬にして自分たちの空間に変えてしまう求心力を持っている。そんな彼らが数々のデモ音源を経て、2014年8月24日に、自主制作ながら1st EP『NEWTOWN』をようやくリリース。ほどよい脱力感と、キラリとエッジを効かせたテクニックを絶妙なバランスで配合された、彼ららしい名刺代わりの一枚になっている。

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asayake no ato: 追想と未来

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asayake no ato: 追想と未来

asayake no ato
追想と未来(TOWER RECORDS 限定)
FURTHER PLATONIC, 2014年
BUY: Amazon CD, タワーレコード

淡々とした彼らの演奏には、しかし静かな初期衝動が感じられる。別のバンド目当てで足を運んだライヴハウスで初めて彼らを観た時に、私はステージから目をそらせなくなった。

asayake no atoは、2011年結成の京都発4ピースロック・バンド。今作『追想と未来』で全国流通を果たした。1曲目はシングルのリード曲であり、過去のデモ音源でも何度か収録されている「追想と未来」。ギターの残響音が響いたかと思えば、余韻を感じる前に性急なドラムロールが楽曲の始まりを告げる。タイトルが示す二面性を表現するかのように、叙情的な音が緩急鮮やかにリフレインする。サビでは、神社宏行(Vo, G)の力強くも優しい高音が、掻き鳴らされるメロディとはまるで別次元のものであるかのように響く。

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【ライヴレビュー】完全にノンフィクション: at 扇町para-dice

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完全にノンフィクション: MUSESSOU COMMUNICATION

完全にノンフィクション
MUSESSOU COMMUNICATION
studio another place, 2014年
BUY: Amazon MP3, iTunesで見る

一年間の活動休止宣言から10ヶ月。活動休止声明文には、「完全にノンフィクションのことですから、また神出鬼没に現れるでしょう」とあったが、その日が訪れた。NUMBER GIRLの系譜を感じるオルタナティヴ・ロックを鳴らす彼らから、2014年7月25日に「MUSESSOU COMMUNICATION」のデジタルリリースと同時に発表された今回のライヴ。対バン形式のイベントだったが、彼らの出番となり場内が暗転すると、沸き上がる歓声。その瞬間から扇町para-diceは、完全にノンフィクションの独壇場と化した。

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TheSpringSummer: Pictures

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TheSpringSummer: Pictures

TheSpringSummer
Pictures
THROAT RECORDS, 2014年
BUY: Amazon CD, タワーレコード

聴き終えた時に、すっと力が抜けていく感覚を覚えた。気付かないうちに、楽曲が描き出す情景に同調して拳を握りしめていたようだ。繊細さと力強さを歌のなかに共存させると、こんなにも込上げる切なさを感じる、それはTheSpringSummerが教えてくれたこと。

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THE ORAL CIGARETTES: 起死回生STORY

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THE ORAL CIGARETTES: 起死回生STORY

THE ORAL CIGARETTES
起死回生STORY
A-Sketch, 2014年
BUY: Amazon CD, iTunes Music Store

彼らの楽曲を初めて聴いたとき、随所に聴こえるキラーメロディーに度肝を抜かれた。そして、こうして一度掴んだ心を離さない一癖ある楽曲展開が更に彼らへの興味を高めていく。

関西の音楽シーンからは彼らと同世代のキュウソネコカミやKANA-BOONらが続々とメジャー進出し、一種の“時代の流れ”のようなものを感じるリスナーも少なくないだろう。そんな中で、山中拓也(Vo&Gt)は、今作の表題作である「起死回生STORY」のなかで、

“「所詮時代はこうだ」なんて威張って笑うvogue riderに応えるつもりはない なんせこれで革命を歌う”

と、自分達の音楽が時代のステレオタイプとして切り取られることを一蹴する言葉を紡ぐ。(ちなみに、vogue riderとは流行に乗る人の意)周囲の様々な評価に対して宣戦布告をするかのような力強い意志が見える。

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