【四国の音楽シーン大調査!】ライヴハウス、レーベル経営者から見る四国の音楽

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TOONICEのCD棚と販売しているバンドTシャツなど

TOONICEのCD棚と販売しているバンドTシャツなど

アンダーグラウンドな部分とオーバーグラウンドな部分がもっと密接にできればいいなと思ってて。

──次に〈Impulse FEST〉(愛媛県新居浜市にあるライヴハウスJEANDOREで2011年から2013年まで開催されたImpulse records主催のフェス)についてお伺いします。昨年度は開催されなかったんですよね?

井川 : TOONICEを始めた年が〈Impulse FEST〉のラストやった2013年なんですけど、お店を始めると思ったよりバタバタしてしまって、なかなかそっちに手が回せなかったんです。去年もやろうとは思ってたんですけど、どうしても労力がかかってしまうんですよね。まだお店もベストな状態にできているわけではないから、まずはお店をちゃんとやれるようにならないと駄目だなって思っているので。でも来年はやりたいなあと思っていますね。2016年はやっているはずです!(笑)

──会場は新居浜のJEANDOREですが、開催場所を選んだ理由について教えて下さい。

井川 : 僕が高校生のときに、初めてじゃないですけど、2回目くらいにライヴをやったのがJEANDOREだったんですよ。それ以来、ずっとお世話になっていて、“企画をやるならJEANDORE”っていうのがあって。しょうもないこだわりなんですけど「forget me notは新居浜のバンドです」ってずっと言ってたんですよ。今は新居浜では全然やってないですけど(苦笑)。だから、アクションというか、何かをやるのは、やっぱりそのルーツというか、もともと基本のあったとこでやりたいなっていう気持ちがありましたね。

あと、単純に新しいJEANDOREってすごい良くって(現在、新居浜にある店舗は改装を重ねて3店舗目)。今は変わっちゃったんですけど、以前のJEANDOREは映画館を改造して造っていたので、上下でお客さんの席が2段になってたんですよね。“それをうまく使ってライヴをやれたらいいよな”って思っていて。2011年に〈Impulse FEST〉でやったらすごく良くて、それを定期的にやりたいなと思ったんですよね。

JEANDOREが好きなんですね(笑)。使い勝手もいいし、店長の伊藤さんという方が、すごく無理を聞いてくれて。前日から準備させてもらって、当日も20時間くらいスタッフを拘束してるんですけど、箱代を普通のレンタル1日代だけでやらせてもらったり。毎年ヘロヘロになって終わるんですけど(笑)、伊藤さんは一緒に楽しんでやってくれて、最後に「毎年もやろうね」って言ってくれるのが最高なんですよね。

──〈Impulse FEST〉の出演者にこだわりはありますか?

井川 : 基本的に、僕が好きなバンドっていうところ以外には、そんなにはないんです(笑)。単純に普通のフェスと言っても、そんなに大きな規模のものではないんで、ライヴハウスの延長上みたいな感じで、みんなで楽しくやろうよっていう感じにしたいというのはありますね。自分自身のレーベルも同じで、ジャンルとかシーンとかはあまり気にせずにやりたいなっていうのはあります。〈Impulse FEST〉もハードコアなバンドも出るし、ギター・ロックとか歌もののバンドも出るし。1回目だったら、deepslauterっていうすごい激しいバンドと、cinema staffが一緒だったりとか。興味を持ってもらうためにも、“この組み合わせはあまりないでしょう”というものにしたいですね。逆に言うと、楽しめない人はとことん楽しめないかもしれないですけど(笑)。「cinema staffが観たいのに、他のバンドは全然わかんないよ」みたいに(笑)。でも、それを楽しんでもらえるイベントになればいいなあっていうのは、考えていますね。

──チケット代も前売り3000円、当日券3500円とお手頃価格で観に行きやすいですよね。

井川 : そうですね。フェスっていうよりはショーケースに近い感じというか。別に利益を出したいって思ってるわけでもないし、とんとんでやれれば幸いって思ってます。これまで3回はとんとんになったことはないというか、赤字なんですけど(笑)、かといってそれの帳尻を合わすためにチケット代を高くもしたくないので。それだったら頑張って自分で宣伝して来てもらって、安く楽しんでもらえるほうがいいですし。でも「安くしすぎると、アーティストの価値も下がっちゃう」って言われたら、そこは悩むところではありますね。普段よりはちょっと500円、1000円高いかなっていう、うまいラインでやるようにしています。

──〈Impulse FEST〉に参加したお客さんからは、反響や声などは聞きましたか?

井川 : 来てくれた人は楽しんでくれてたとは思います。でも、休む場所の準備ができてなかったりとか、長時間だからフードがあった方がよかったんじゃないかとか、課題も見つかりました。だから、回を重ねるにつれて、ちょっとずつ改善できたらなとは思っています。1回目よりは3回目の方が、観てる人はストレスなく観れてたんではないのかなとは思いたいです(笑)。

──2016年は開催したいということでしたが、より意識したいことはありますか?

井川 : お店を始める前はアンダーグラウンドなものを見てほしいっていうのがあったんですけど、今はアンダーグラウンドな部分とオーバーグラウンドな部分がもっと密接にできればいいなと思ってて。単純に内容として言えば、もっとハードコアなバンドが出てきてもいいし、もっと有名なバンドが出てきてもいいと思う。よりお客さんの幅が広くなって、それをちゃんと伝えれるっていうか、こういう意図でやってるっていうのを見てもらえるものにしたいなっていうのは思いますね。前はグレーゾーンだったのが、もっと黒と白が一緒になるくらいの感じで。

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