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峯大貴

ライブ日記

5月3日(木・祝)〜5月5日(土・祝)祝春一番2018@服部緑地野外音楽堂

有志スタッフとして参加してきました。別項にてライヴレビュー公開予定!

5月7日(月) 440(four forty) 16th Anniversary 2man Live@下北沢440
吉田ヨウヘイgroup / 高井息吹と眠る星座

昨年の『ar』レコ発以来に見ました。新曲むっちゃよい!!ヨウヘイさんの歌のルーツとしては確かにあれど今まで前面に表出してこなかった泥臭いフォークロックがここにきて登場(本人いわくウィルコからの影響だそうです)。一方で西田さんの鋭利なギターや複雑なアンサンブルはそのまま残すことで生まれる歪さに引き込まれていきます。常に相反するものの同居を試みてきたYYGの新たな目論見が今後も楽しみになるライヴでした。

5月11日(金)Spring Fever May Blues@渋谷WWW X
阿佐ヶ谷ロマンティクス(O.A.)/ bonobos / Special Favorite Music

阿佐ヶ谷ロマンティクスは20分程度のステージでしたが新作『灯がともる頃には』が先行販売のタイミング。「君の待つ方へ」が久々に彼らのルーツを全面に反映したロックステディ感が出ている楽曲で大好き。またフィリー・ソウルのボーカルグループ、デルフォニックスのスタンダードナンバー「La La Means I Love You」のカバーで浮き彫りになる有坂朋恵のボーカルとしての才覚、またガッツリ見に行かねば。bonobos。昨年の作品『FOLK CITY FOLK .ep』の曲がライヴでどんどん鍛えられており、CDで聴くよりマッチョかつ軽さもあって最強!

5月12日(土)イハラカンタロウ presents. “neo tokyo rhapsody”@渋谷HOME
Dokkoise House / Lo-Fi Club / 路地 / イハラカンタロウ(楽団演奏)

久しぶりに路地を見に行きました。昨年5月の新体制で活動再開後は「月の舟」「朝がくるまで」「えんとつ屋さん」といった、ちょっとドリーム・ポップを横目にしたインディー・サウンドを梢さんの流麗で花のある歌の後ろに潜ませるような曲が続いていて、あぁこれは意外と誰もやっていなくって引き立て方が上手いなぁと思っていました。この日はさらに新曲が増えており、歌謡フォークやモータウンビートの曲だったり、よりシンプルでポップな曲群でした。新作が待ち望まれますね。

また最後のイハラカンタロウ終了後のアンコールで登場した即席ヒップホップ・グループ、阿佐ヶ谷ビースティ—ボーイズ(イハラカンタロウ、Koji Fujiki (Lo-Fi Club)、キクチ&カトウ(Dokkoise House)、MCフリーメイソン(路地))。イベントの余興で終わるにはもったいないほどの出来で、アーバンなトラックにのるMCフリーメイソンによる阿佐ヶ谷レペゼンのリリック。BASIを思わせるじわっとポツポツ言葉吐き出す様はラッパーとしてむっちゃ様になってた。

5月15日(火)吉祥寺ブルース激情 〜第十三夜〜@吉祥寺 曼荼羅
AZUMI

祝春一番で見たばかりですが、無性にもうちょっと聴きたくなって吉祥寺へ。年の半分はライヴしてはる夜なしのギター弾き。歌は人生の写し鏡、含蓄と哀愁に毎度私はやられてしまうのです。最後の説法では月亭可朝師匠も降臨するようになっていました。おくりびととは真逆のブルースで墓を堀り起こす。ニヤァっとしながら最後には吠えて、思わず泣いてしまうようなAZUMIさんの歌がすーきなんだ。

5月17日(木)個性と魅惑の弾き語りスリーマン@高円寺JIROKICHI
保利太一 / 大宅休実 / 松倉如子

保利太一さん、飄々とした感じは良元優作さんを思わせる、ええ声のSSW。2015年作『ゆとり』を愛聴しつつ初ライヴ拝見でしたが童謡を取り入れたり、中原中也の詞に曲を付けたり。フォーク、ブルース・シンガーのオリジンなスタイルに自然と近づいている感じがたまんなく好きです。大宅休実さんはまだ19歳、せやけど初期衝動もクソもない憂いたギターと歌。憂歌団、RC、ボガンボス、フィッシュマンズ、奇妙礼太郎etc…もう、もう、全部入った上でまだ底知れない末恐ろしさが彼にあります。

5月19日(土)民謡クルセイダーズ presents MINYO IN THE TOWN Vol.2
Monaural mini-Plug(O.A.) / soi48 / 民謡クルセイダーズ

会場へと入るなりsoi48のかけている音楽は聴いたことがないものばかりでした。しかしフロアでは当たり前のように身体を揺らしてしまい、その瞬間どこにいるのかを放棄してしまいました。モノラルミニゾンビはフロア練り歩きながらチンドンし、民謡クルセイダーズになると「串本節」「ホーハイ節」でどんちゃん騒ぎ。「炭坑節」は世界をクルージングして三池炭鉱の労働歌からサルサ化する。民謡はポピュラーミュージックでありドラック・ダンスミュージック。この日めっちゃ飲んでしまいました。

5月26日(土)空気公団 『Anthology Live Final【1997〜2017】』@ EX THEATER ROPPONGI

先日インタビューしました空気公団の20周年を締めくくるアントロジーライヴの千秋楽公演を観に来ました。演出もステージングもなく、演奏者が横並びに座って、1曲1曲を丁寧に送り出していく。ただ素晴らしい音がそこにあるだけという音楽体験がたまらなく愛おしい気持ちになった夜でした。中盤からサポートを徐々に減らしていき、都度観客もより耳を研ぎ澄ませる。そして3人だけになったパート演奏した最新曲「君は光の中に住んでいる」にこれからの空気公団が見えてきた気がします。新譜『僕の心に街ができて』からはそれとアンコール最後にやった「うつろいゆく街で」の2曲だけでした。これからもまだ旅をしませんかとアンソロジーからこれから始まる新作ツアーに静かに引導を渡している感じがしました。


マーガレット安井

『幽体美人』はインディの宝箱だ

この間、たまたまライヴハウスでHOLIDAY! RECORDSの店主と話をしていた時に 「なんかお勧めありますか」って聞いたら、女の人のモンタージュが描かれた『幽体美人』と書かかれたCD-Rを出してきた。北海道で活動する宅録ユニットTHE SKY MATAの別プロジェクト幽体美人というバンドの作品だという。全然聞いた事ないバンドであったし、興味も惹かれたのでとりあえず家に帰って聴いてみた。一音聴いて、私は一目惚れ、いや一耳惚れした。

『幽体美人』は音質がとにかく荒い。例えるならBeckの『Stereopathetic Soulmanure』のようなザラッザラなローファイだ。もう平成30年なのに、昭和初期のレコード音源でも聴いてるかのような音質に驚いたのだが、しかし歌声を聴いてさらに驚く。ボーカルの歌声がとにかく優しさに溢れているのだ。いうなれば、くるりの「さよならジュピター」や「奇跡」といったメロウなナンバーでみせる岸田繁のやさしい歌い方が合わさったような感じか。そしてこの“荒さ”と“優しさ”が渾然一体となって『幽霊美人』にはまとわりついている。もはや平成が終わろうとしている昨今に、インディとして持ち合わせてほしいものが詰まった宝石箱的な作品、それが『幽体美人』だと自分は思うわけで。

あと文字数も余ったので余談を書くが、この『幽霊美人』は収録されている楽曲の前奏が全て、なぜか途中から始まっている。果たしてこれが意図したものなのか、それが今凄く気になっているので関係者の方、もし読んでいたら教えてください。


杉山慧

5月のプレイリスト

姉さん事件です。神戸にイニエスタがやってきました。では、5月のプレイリストです。

今月の本

『さよなら未来 エディターズ・クロニクル2010-2017』若林恵 著

元WIREDの編集長・若林恵が2010年から2017年の間に書いた文章(エッセイやインタビューなど)を集め時系列に並べた書籍。“社会”“メディア”と言った理解しているようで漠然としている言葉を一つ一つ紐解いていって、自分がその漠然とした社会に対してどうコミットしていけばいいのか、その第一歩として一つの見方を提示してくれる本。メディア論の学者・佐藤卓己の新刊『ファシスト的公共性』をいま読書中なのですが、どちらも自分の周りに広がる社会をどう解釈すればよいのかという点で共通している所があり、とても面白いです。この記事がアップされる頃は、『「さよなら未来 エディターズ・クロニクル 2010-2017」発売記念 若林恵×tofubeats 21世紀型クリエイター論』が5/31@ロフトプラスワンWEST(大阪)で行われます。楽しみです。

今月のムービー

『ラスト・タンゴ』

伝説的タンゴ・ダンサーのマリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペスに迫ったドキュメンタリー。私にとっては馴染みのなかったタンゴですが、ダンサーの足の軌跡が図形を描いているようで、終始見とれっぱなしの1時間半。ダンス・ドキュメンタリー映画『スイング!〜幸せを運ぶステップ〜』や競技ダンスを題材にしたアニメ『ボールルームへようこそ』もオススメです。

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関西を拠点とした音楽メディア/レビューサイト「ki-ft(キフト)」は音楽ライター講座in京都を通して生まれました。音楽を伝えるためのメディアとして、アルバムレビューを中心に更新。複数人によるクロスレビュー、コラムなども書いています。
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編集部だより -2018年4月-

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編集部だより -2018年3月-

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