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【レビュー】現場から生まれたフォークオリエンテッドな“うた” | 中川敬『にじむ残響、バザールの夢』

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中川敬『にじむ残響、バザールの夢』

中川敬
にじむ残響、バザールの夢
ブレスト音楽出版, 2015年
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寄る年波に抗いはせずとも、若い世代に負けてられるかと、信念曲げずいつまでも番長気質な中川敬の姿がここにある。ソウル・フラワー・ユニオンのフロントマンによる3年ぶりのソロアルバム。前作『銀河のほとり、路上の花』からの彼の動きは前身ニューエスト・モデルからの全キャリアを含めても最も精力的といえるだろう。本体のユニオンは昨年アルバム『アンダーグラウンド・レイルロード』をリリースし、3か月に1回は東名阪宮ツアーを欠かさない。またソウル・フラワー・モノノケ・サミットでも年始と盆時期のツアーは恒例で長らくデフォルトサイクルとなっていた。しかし2012年以降、その合間を縫って盟友リクオとの「うたのありかツアー」、そしてさらにその合間を縫ってソロ弾き語りツアーを行うという一年中全国行脚の見事な“旅芸人”っぷりを発揮しているのである。

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ソウル・フラワー・ユニオン: UNDERGROUND RAILROAD

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ソウル・フラワー・ユニオン: UNDERGROUND RAILROAD

ソウル・フラワー・ユニオン
UNDERGROUND RAILROAD
ブレスト音楽出版, 2014年
BUY: Amazon CD, タワーレコード, iTunesで見る

震災を挟んで4年ぶりのフルアルバム、中川敬(Vo, G)がいうところの“第2期”の幕開けを告げる本作。長らくバンドを彩ったモモナシ(JIGEN・上村美保子)の2人が脱退し、阿部光一郎(Ba)の加入とオリジナルメンバーうつみようこ(Vo)のサポートを得て、よりマッチョにリフレッシュされている。しかし結成20周年を超え、これまで幾度となくメンバー交代を経てきたはずだ。今「第2期」という言葉を使うのは、社会の変化と自身の生活をイコールにし、歌にリアルを閉じ込めてきた中川敬がソウル・フラワー・ユニオン(以下、SFU)として表現する音楽を完璧に明確化するという宣言のようだ。

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