【インタビュー】THE LOST CLUB, 清水隆史(OGRE YOU ASSHOLE, ネオンホール)

THE LOST CLUB
Interview
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オウガも同世代で、この頃大学内で異常にバンド活動が盛んでした。その流れでジョセフ・アルフ・ポルカやムーンみたいなバンドが出てきたのは、とてもおもしろいなぁと思います。

──上田さんは愛知県立芸術大学出身とのことですが、当時の同学の音楽シーンについて教えてください。

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上田:大学に入ってから、同級生だったシラオカの小池くんとバンドを組んでいました。それと同時に学校以外でもケンさん(6eyes土屋主税が組んでいたサージェリー・アフロのメンバーで後にkamitaniを名乗る)と一緒に演奏していました。ケンさんとのバンドは6eyesなど名古屋のインディー・シーンを引っ張ってきた人たちと関わるきっかけになりました。一方で大学でのバンド活動は小池くん、bug-eyed monster(white white sistersのVJ田嶋紘大も所属するロック・バンド)の前川くん、そしてベースの中村くんとジーザス・アンド・メリーチェインのカヴァー・バンドやったり(苦笑)。オウガも同世代で、この頃大学内で異常にバンド活動が盛んでした。その流れでジョセフ・アルフ・ポルカムーンみたいなバンドが出てきたのは、とてもおもしろいなぁと思います。

例えばヴェルヴェット・アンダーグラウンドや、60年代のサイケ・ポップ、ガレージといった音楽の影響が強いです。

──そしてムーンがTHE LOST CLUBを名古屋に呼んでくれましたしね。それではEP収録曲についての質問に移ります。「Rain」のギターは曲名通り雨を意識したのでしょうか。シューゲイザー、あるいはそれ以前のノイズ・ロックの影響はありますか?

山口:曲を作った時点では意識してなかったけど、デモのミックスしてるあたりから徐々に雨とか曇り空をイメージしてきました。出来上がったものを聴いていると、確かにギターの音で雨を表しているように聴こえますね。しかも大雨! シューゲイザーと呼ばれる音楽は当時も聴いていましたが、そこまで入れ込んではいませんでしたね。どちらかというとそれ以前の、例えばヴェルヴェット・アンダーグラウンドや、60年代のサイケ・ポップ、ガレージといった音楽の影響が強いです。

──甘酸っぱいキラー・チューン「Posh Boy」。大好きなんですけど、タイトルはブランド名を意識したんでしょうか? 明るい曲なのに、同時に月日が過ぎて流行がうつろう風情も感じます。

山口:POSHBOYはブランドを意識したのではなく、直訳通り、育ちの良さそうな男の子をイメージして作った曲です。面白い偶然ですね(笑)。時代の制約とかこだわりを抜きにして、ポップでキラキラした曲を作りました。ヒットパレードとか、サラ(SARAH)、ラディダ(La-di-da)とかにありそうな。(注:ヒットパレードは90年代を彩ったネオ・アコースティック・バンド。フリッパーズ・ギターも影響されたという。サラ、ラディダもその時代の名門レーベル)

潜在意識の中で何かあるのかもしれません。それは聴く人にいろいろ想像してもらえたら嬉しいです。

──最後にこのEPを通して歌われる物語はどういったものでしょうか。最後の曲で《外国の船を探せ》と歌われるのが耳に残ります。

山口:4曲を通じての物語というものは特に想定していませんでしたが、こうして並べてみると、時間ごとの風景を切り取った4枚の絵みたいに見えますね。外国の船は見つけるとなんだかわくわくした気持ちになりますが、潜在意識の中で何かあるのかもしれません。それは聴く人にいろいろ想像してもらえたら嬉しいです。

──それこそ音楽の楽しみ方ですね! 本日はありがとうございました。最後に次回作のご予定、今後の目標などよろしければお願いします。

高木:夏頃には3枚目出したいですね。

山口:もう間に合わないよ!

多田:じゃあ、次はどんな感じ?

上田:もっとポップに!かな?

一同:いいね!

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