関西拠点の音楽メディア/レビューサイト「ki-ft(キフト)」は、音楽評論家として活躍する岡村詩野が講師を務める『音楽ライター講座in京都』から生まれました。講座は京都市内で月1-2回ほど不定期で開催されており、音楽ライターを目指す人から趣味で音楽評論を書いている人などが中心に参加しています。
「音楽ライター講座in京都」は2012年4月にスタート。会場は『100000t』(古本/レコードショップ)、『京都メトロ』(ライヴハウス)、『カフェパラン』(カフェ)などで不定期に開催。現在は京都駅付近で月に2度ペースで行なっています。授業では課題原稿を全員で読み合わせをするなどのカリキュラムを軸に行なっている他、これまでにゲストとして奈良在住のバンド=LOSTAGEの五味岳久さん、『snoozer』元編集長で『the Sign magazine』ディレクターの田中宗一郎さん、ライターやGJとして活躍する田中亮太さん、Turntable Filmsの井上陽介さん、F.M.N.SOUNDFACTORY主宰の石橋正二郎さん、京都発のフリーペーパー音読編集部、マドナシさん(キツネの嫁入り)、STUDIO SIMPOの小泉大輔さんをお招きし、お話を伺ったり、参加者と意見を交換した回もあります。
2013年暮れには京都精華大のゼミの協力を得て、4回生主催のイベント『湯けむり音楽会』をライヴ・レポートを受講生全員で執筆。2014年3月2日(日)には、無料電子書籍『現代関西音楽帖』をBCCKSからリリース。”関西音楽の今”をテーマに近年の関西重要100作品+αをレビューしたほか、コラムなど随所に散りばめ、まさに”現代関西音楽指南書”と呼ぶに相応しい内容となっています。BCCKS内では数週間に渡ってランキング1位を獲得し、ビックコミックスピリッツ、京都新聞、KBS京都ラジオ『笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ』、インディーズマガジン「関西ソーカルvol.2」などのメディアでご紹介して頂きました。
音楽ライター講座in京都フェイスブックページでは講座レポート、ライヴレビューなどを掲載し、積極的な情報公開を行っています。
講座はご関心をお持ちの方であればどなたでも参加可能です。
講義内容:バズる記事を書く!(2015年11月-4月のメインテーマ。多くの人に読まれるような記事を書く) / 音楽の偉人編(5月のメインテーマ。今こそ聞くべき作品を紐解いていく) / スピッツ考現学(6月〜8月) / くるり考現学(7月) / バート・バカラックとブリル・ビルディング時代の考現学(9月) / 2016年の関西ベスト!(11月) / 2015年〜2016年リリースの音楽作品レビューやライヴレビューの読み合い / ライヴ評の書き方 / 曲を聞いての分析 / インタビューの心得など
・2016年12月4日(日)12-15時 テーマ:ベストディスク2016、関西音楽帖Vol.2(今の関西の音楽は何が面白いのか)の制作、今年の京都音楽シーンについて、京都と東京の音楽文化比較、関西音楽の新しい動きなどを取り上げます。 課題:音楽作品レビュー、夏秋フェスレポ、ライブレポなどを約800字〜1000字で書いてきてください。また、ベストディスクのプレゼンを行うかもしれないので、音源を持ってきてください。
講師:講師:岡村詩野(音楽評論家)
時間:12-15時
会場オープン/スタート:12時/12時15分
場所:京都四条烏丸から徒歩圏内
※詳しくはメールにてお問い合わせください
料金:各回2,500円(支払い方法はお問い合わせください)
予約:info(at)ki-ft.com または「Contact」ページで受付中
※メールタイトルを「<講座受講日を記入> 音楽ライター講座予約」とし、本文にお名前(ふりがな)、人数を明記の上、送信してください。
課題:各回の共通課題 [無理に行う必要はありません]
2016年1月以降にリリースされた新作についてのレビューを700字から900字で書いてきてください。ライヴレビューがある方はそちらを持ってきて頂いても構いません(最近見たライヴを700字から900字でレビュー)。
【課題の心得】取材や文章を担当したのは、ライティングのプロでも、ITスキルの高い編集者でもなく、「音楽が好きな」大学生や社会人です。しかし、「好き」という熱意は人一倍で、彼らは実際に現場に何度も足を運んだり、誰にも負けないくらい音楽を聴きこんでいます。その情熱が結果として記事やレビューが読まれます。しかし、情熱だけではどうにもならない部分もあり、それらを講座で補っていきます。通常のレビューよりも長い文を書くということにも慣れていくための講座です。レビューやコラムはもちろん、原稿に取り組む場合は、下記を心がけて下さい。
・タイトルは必須
・「丁寧なリサーチ」と「推敲」は忘れないように
・歴史的背景とその作品の歴史的位置付けを調べる
・リリック(歌詞)も研究対象にする
・できれば参考書を用いて取り組む
・この原稿で伝えようとした一番のポイントを、本文とは別に明記
・文字数は1000字以上
・名前を明記
※提出された原稿は校正後、ki-ftに掲載致します。
課題内容は毎回変わるため、詳しくはお問い合わせください。
※予約完了後にこちらから課題詳細をお知らせします。課題は必須というわけではないため、とりあえず様子を見たいという方でも参加可能です。
持ち物:筆記用具やノート。ノートPCやタブレットの持ち込みも可能です。
以降の日程は2017年2月5日(日)19時-21時に京都市役所前周辺で行います。
2015年秋〜2016年初夏は「バズる記事を書く!」と題し、講義を実施します。ネットではよく「バズった」と言う言葉を見かけますが、これはあるページやサイトがブレイクしたということです。バズることには理由があります。公開のタイミング、タイトルの付け方などなど…。しかし、こうした小手先のテクニックではなく、入念な下調べや、情熱(好きだから伝える)ということが何よりも大切ではないかと思います。ki-ftでは以下の記事がバズりました。
ルー・リード、デヴィッド・ボウイ、プリンス……。音楽のみならず、時代を切り開いてきた偉大なミュージシャンたちが立て続けに去ってしまいました。今こそ聞くべき作品を岡村詩野が紐解いていきます。各回でとあるミュージシャンを徹底解説。課題も読み合います。
幅広い世代に聞かれているスピッツ。言わば普遍的なポップソングが魅力で、メンバーも固定されている、邦楽を代表するバンドです。そのスピッツがリリースした「みなと」。ミュージックステーション出演時には澤部渡(スカート)がサポートし、話題になったことも記憶に新しいです。講座ではスピッツの20年史を振り返りつつ、変わることのない良質な曲の数々を聞きます。
一方のくるりは京都で産声をあげ、東京に進出。メンバーの増減を繰り返しながら、絶え間なく進化を遂げてきたバンドです。ポップとロックに軸を置きながら、多様な音楽を吸収し、私たちを驚かせてきました。近年は京都に移住しながら活動したり、毎年9月には梅小路公園で京都音楽博覧会を開催するなど、今でも京都に縁あるバンドです。講座では7月にリリースされるブランニューダンストラック「琥珀色の街、上海蟹の朝」を徹底的に分析します。
ビートルズ出現以降、特にロックやポップ・ミュージックは演奏者自らが曲と詩を書くようになりましたが、それ以前は作詞家・作曲家がミュージシャンに曲を提供していました。もちろん、現在でもその方法は数多く見られますが、特に1950〜1970年頃は主流となっていました。中でもNYマンハッタンにある「ブリル・ビルディング」というオフィスビルは音楽事務所やスタジオが入居していて、馴染みある曲が作られています。作詞家のハル・デヴィッドとタッグを組んだバート・バカラックは、映画『明日に向って撃て!』の主題歌「雨にぬれても」、カーペンターズで有名な「遙かなる影」などを生み出し、商業音楽として成功を納めています。こうした音楽家たちにフォーカスし、地域性や時代背景も講義の中で取り上げます。